本日、TEDxKobe2018のスピーカー動画が公開されました。
関係者の皆様、ありがとうございます。
テーマが「Burning To Go!」ということで、TedxKobe2018のクリエイティブチームが考案した今回の撮影アイデア。
テーマとマッチしていて、とても“攻めたビジュアル“になっていると思います。
SCIREはビジュアルで使われているXの文字の撮影<スタッフの舟橋さん、濱さん、坂本くんの機材も使用>と、会場で上映されたOP映像<現在ウェブ上では未公開>、各スピーカーが登壇する際のジングル映像を制作しました。
ビジュアルで印象的な、電気が走っている真っ赤なXの文字は、尼崎にある音羽電機工業のご協力を得て、実際の現象を撮影したものです。少し詳しく解説してみます。
△実験の様子@音羽電気工業
これは、電気を通さない絶縁物 (今回の場合はレーザーカットされたMDF)に科学実験用で使用する高圧電流を流すことで、その電気を通さない物質の表面上を電気が走る際の現象を捉えたものです。
木材は可燃性の物質。放電している箇所は瞬間的に熱分解が始まり、最初に490度近くなった場所で着火したあとは、どんどん燃焼が連鎖します。
燃え終わった跡は「リヒテンベルク図形:Lichtenberg figure」と呼ばれる模様が出現。
これ自体が「フラクタル」になっていて、観察すると興味深い。
△Lichtenberg figure @音羽電気工業
映像で使用しているのは、まさしくこの「リヒテンベルグ図形」が放電により生成される瞬間、木が燃え上がっている様子です。
電気の放電なので、思うような模様が出ない可能性があるので、意図的に通電しやすい塩化系の液体を塗って、走る模様がXの中心で出会うよう制御を試みています。
サイズの異なるXの木材に放電させる実験を何度か行いましたが、映像の採用テイクでは4極同時放電ではなく、2極ずつXの右半分と左半分、片面ずつ放電させています。それぞれの素材をDavinci Resolve、Premiereという映像用ソフトで合成作業とグレーディングを行いました。
撮影は2.5K画質のBlack Magic Cinema Cameraです。
△編集画面 @SCIRE
ジングルのサウンドはスピーカーの一人である恵風さんにご協力いただき、神戸で和太鼓の録音を行いました。
この実際の生音を預かって、その後、音響処理やミックス作業を行っています。
このサウンドに合わせるように、映像に”グリッチノイズ”処理を行いました。ノイズのかかり具合はスピーカー12人ごとに少しずつ変えいます。
△編集画面 @TEDxKobe Speaker Talk 一部抜粋
イベント開催後、スピーカートークの編集でお手伝いしたのは、5組のスピーカーです。
全12組の中から抜粋ではありますが、編集担当したスピーカーの映像をご紹介します。
中用はどれも興味深くて面白いです。是非、ご覧ください。
・恵風×松本哲生
・超人ビーツ。
・松本圭司
・楠太吾
・鳴海拓志
今回も素敵なスピーカー、スタッフチームと一緒に作り上げることができて嬉しいです。
今後も面白いクリエイティブなイベントになることを願っています。
また来年もがんばります。